【丸ビル春のキャンペーン(2024・2025)】季節と感性をビジュアルに落とす

企画の意図と、届けたい思い。

2024年、そして2025年と、
三菱地所・丸ビル顧客会員様向けの春のキャンペーンプロモーションを担当させていただきました。

丸ビルは、女性のお客様が多い一方で、会社帰りに立ち寄る男性客も非常に多い大型商業施設。
だからこそテーマ設定は、女性を中心にしつつ、男性にも自然に届くビジュアル。

そして、
上品でラグジュアリーな世界観の中に、
春らしいフレッシュな高揚感を織り込むこと。

このバランスをどう作るかが、今回の大きなチャレンジでした。

形にするときに大切にした工夫

2024年|ペイズリー柄 × 爽やかな水色とゴールド

2024年のビジュアルテーマは、
爽やかな水色とゴールドを基調にしたペイズリー柄

ファッションに敏感なお客様層に合わせ、
ヨーロッパの洗練された気品をイメージしながら、
丸の内という街の空気感にもなじむ世界観をデザインしました。

招待状、LP、ポスターなどを一貫したトーンで設計し、
空間ごと“春らしい期待感”に染める演出を意識しました。

さらに、集客を後押しするため、

  • ヘアメイクアーティストによるタッチアップ体験
  • パーソナルカラー診断イベント

など、「ここでしか得られない体験」を設計し、女性たちの心に行動のスイッチを入れる仕掛けを組み込みました。

2025年|ミモザイエロー × ウィリアムモリス風デザイン

前回の好評を受けて、2025年も引き続き担当。
今回のキーカラーは、春を象徴するミモザのイエロー

一口にイエローと言っても、その表現は無数にあります。
そこで何種類もカラーパターンを提案し、最終的には、
フレッシュさを体現するレモンイエローを採用。

ただし、レモンイエローは紙への印刷が難しい色。
色が飛ばないよう、背景に模様を仕込み、
印刷上でも繊細なトーンが表現できるように細かく設計しました。

デザインテーマは、ウィリアムモリス風の植物モチーフ
サステナビリティへの意識も込め、
自然との調和や生命力を象徴するビジュアルへと落とし込みました。

季節と感性を、言葉とビジュアルで届ける。

季節は、ただカレンダーに載っているものではありません。
“空気の匂い” “光の色” “気持ちの高鳴り”
そんな繊細な感覚を、ビジュアルや言葉に落とし込むことが、春のキャンペーンには求められます。

さらに、女性たちはとても敏感です。
ちょっとした違和感、色のトーン、言葉の温度感を、瞬時に感じ取る。

だからこそ、
女性の心に寄り添いながら、空気感ごとビジュアル設計する。
この感覚は、私が女性誌編集の現場で20年以上磨いてきた、最も大切なスキルだと思っています。

街のどこかで、ふとポスターを見た時に、
「春が来たな」
「丸ビルに行ってみようかな」
そんなふうに心がふわっと動く。

そんな、小さなきっかけをつくること。
それが、私のコンテンツ作りの原点です。

これからも、季節と感性を、
一つひとつ丁寧に、形にしていきたいと思います。

・感性に見えて、論理がある。
・共感に見えて、構造がある。

それが「女性に響く」本当の理由。



「女性に売りたい」「女性に届けたい」すべての人へ届きますように!


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