売れる言葉・選ばれるデザイン ─ プロが明かす女性マーケティングの舞台裏

「女性に響く言葉やデザインの裏側を」 インサイダーマーケのカズさんと対談しました!

Xの投稿で今年一番読んでよかった本として紹介

カズ
僕はよくマーケティングの本を買って読むんですが、その中に夏子さんの本を見つけて。Amazonで新刊予約の段階からずっとチェックしていたんです。届いて読んでみたら本当に学びになることばかりで、付箋をたくさん貼ってしまいました。Xでも紹介投稿を何回かしたんですが、それを夏子さんに見つけていただいて。そこから「ぜひZoomでお話しましょう」とつながって、この対談ライブまで実現しました。さらに10月10日にはコピーライターさんやデザイナーさんを招いた「女性のために売る」セミナーまで発展して、本当に驚いています。

夏子
こちらこそ本当にありがたかったです。本を出したあと、実際の反響をいただくまで時間がかかることも多いんですが、カズさんがいち早く「おすすめの本」と紹介してくださって。付箋をつけて丁寧に発信していただいたことで、「ちゃんと役立って、響いているんだ」と実感できました。Xはまだあまりやっていなかった私にとっても、とても大きな励みになったんです。それをお礼しようとメッセージしようとしたのが今回の企画が始まりましたね。

カズ
本当に、どこでどうつながるかわからないですね。こうして対談したり、大阪でイベントまでできるなんて、可能性を感じます。今日も聞いてくださっている大久保志音さんとも一緒に企画を相談させてもらっています。

女性に響く言葉とデザイン

夏子
世の中を見ても、女性向けの商品って圧倒的に多いですよね。たとえば住宅メーカーやリフォーム業界は男性社会的に見られがちですが、実際に使うのは奥さまというケースが多い。だからこそ「女性が使いやすい」と感じるかどうかがとても大事。男性中心のビジネスのなかでも、女性に響く言葉や直感的に「いい」と思える工夫があるかどうかが、売れるかどうかの分かれ道になっていると感じます。

カズ
ドラッグストアや百貨店に行くとコスメの量が本当にすごいですよね。あの膨大な中から女性は「これだ」と選べるのが本当にすごいなと思います。

夏子
そうですね。直感的に「自分に合う」と見極めて選ぶ力は、男性商材より女性商材のほうが強く出ると思います。デザインや言葉、売り場全体の世界観など、ブランドがこだわっている部分も大きいですよね。百貨店の一角で人目を引くのか、それともアンテナショップで世界観を徹底的に作り込むのか。その立地や雰囲気でブランドの印象は大きく変わります。そこまで含めて「女性に届くかどうか」が決まってくると思います。

女性に刺さる言葉はまったく違う

カズ
いやもう本当にプロフェッショナルですよね。女性の心をどう動かすかっていうことを、ずっとやってこられたわけですもんね。僕もこれまで、女性向けオンライン講座のプロデュースやマーケティングの裏方をやることが多かったんですが、やっぱり「女性の売り方って全然違うな」と痛感する場面が多かったんです。

以前、女性向けのLPを作っていた時に、その商品はメインターゲットが50代・60代の女性だったんですね。なので「50代」「60代」という言葉をバンバン使っていたんです。ところが、アンケートで「年代訴求はやめてほしい」という声をたくさんいただいてしまって。例えば40代の人だと、50代・60代と書かれているのを見た瞬間に「これは自分のものじゃない」と一気に冷めてしまうんですよね。

その経験をしてから「女性に響く言葉はまったく違う。ちゃんと学ばなきゃいけない」と強く思って、感度をすごく高めるようになりました。

「大人女子」って実はすごいキーワード

夏子
そうなんです。女性って「大人可愛い」とか「大人女子」っていう言葉を本当によく使うんですよね。
で、「大人女子って何歳から何歳までなんですか?」っていうQ&Aも入れたんですけど、実際どう思います?ってカズさんに聞いたら「40代ぐらいかな」っておっしゃってましたよね。

でも実は20代でも「ちょっと大人っぽく見られたい」とか「年上に見せたい」っていう気持ちがあるから響くし、30代は後輩もできてきて等身大でいたい時期だから響く。

40代はさらに、自分らしさや輝きを持てるアイテムや服、コスメが欲しくなるし、女子会とかの場面では「大人女子」という言葉がすごくキャッチーに刺さるんです。

私も『ゆうゆう』という50代・60代・70代向けの媒体を担当しているんですが、その世代の方にとっても「大人女子」って実はキーワードなんですよ。
だから女性は「年齢をズバリ言われる」のを嫌がるし、それよりも「自分の気持ち」とか「どう演出したいか」の方が大事。

年齢で区切るんじゃなくて、気持ちやテイストで分ける方がずっと自然だし、響きやすいと思いますね。そうなんですよね。例えば「大人可愛い」とか「大人女子」っていう言葉。女性は年齢を数字で区切られるのはちょっと違うんですよね。「気持ち」や「テイスト」で共感できる言葉がすごく大事なんです。

だから、みんな女性は「女子会に行く」という言葉が好きだし、“いくつになっても自分らしく可愛く楽しみたい”という気持ちが込められています。

だからこそ、雑誌やメディアも「年齢を断定する表現」は避けて、あくまで気持ちやシーンで表現するんです。

カズ
なるほど。僕も夏子さんの本を読んでから、すぐ女性誌を買いに行ったんです。50代、60代向けサービスに関わっていたので、『リンネル』を手に取ったんですが、誌面に「50代」「60代」なんて一言も出てこないんですよね。でも世界観や表現は、しっかりその世代に刺さっている。これは本当に衝撃でした。

デザイン・色・書体が女性の気分をつくる

夏子
そうなんです。言葉と同じくらい大事なのが、色や書体。たとえば10代や20代なら、丸みのある書体や、甘めのピンク系カラーが響きます。でも50代、60代になると「甘すぎない大人っぽさ」が必要なんです。

例えば、ピンクや紫でも“ニュアンスカラー”にする。グレーやブラウンに寄せすぎると地味に見えてしまうので、少し赤みを差し込むとか。ベージュオレンジやピンクパープルなど「大人かわいい色味」で女性らしさのスイッチを入れることが大切なんです。

カズ
なるほど。年齢で区切るのではなく、色やトーンで女性の気分を演出するんですね。すごく勉強になります。

女性誌づくりの裏側 ― 読者との密接な関係

カズ
まあこの女性誌の制作の裏側みたいなところですね。すごい聞きたいなと思って。そもそも雑誌って本そのものを売らなきゃいけないじゃないですか。だからこそ魅力的なコンテンツ作りが必要になってくる。さらに言うと、雑誌に載っている商品って、広告を出している会社さんの商品でもあるから、それを欲しくさせる紙面作りもしなきゃいけない。そのために夏子さんがどんなことをしてきたのか、すごく興味があるんですよね。

夏子
そうですね。やっぱり読者の取材はすごくやってましたね。普通に毎月30人ぐらい会ってました。出来立ての雑誌や広報誌を見てもらって、「これどう思う?」とか「表紙はこっちとこっち、どっちがいいかな?」とか相談したり。やっぱりターゲットに届くには、その人たちに直接気持ちや本音を聞くのが一番いいんです。

選ばれて意見を求められると、読者の人たちもすごくプライドが高まるんですよね。ファンとしての忠誠心も高まるし、企画に参加したっていう誇りも出てくる。そうすると「先読みしてきたよ!」みたいに周りの友達に話してくれたり、自分が出た企画を宣伝してくれたりする。もうサブ編集部みたいな存在になってくれるんです。だから読者と編集部って、すごく密接な関係性がありますね。

ターゲティングと令嬢インタビュー

カズ
なるほど。やっぱりそうですよね。結局はお客さんの声をどれだけ聞くかってことですよね。谷本さん(『プリンセスマーケティング』)も「ターゲティングがすべて」と言ってましたし、基本的にアンケートがない案件は断る、ぐらい徹底してると。

夏子
本当にそうですね。本の中に「令嬢インタビュー」っていう言葉を書いたんですけど、普通のアンケートでは絶対に出てこない本音をどう引き出すか、そこが大事なんです。

取材される方ってすごく緊張して来るんですよ。「ちゃんと答えられるかな」とか「メーカーの人がいるからいいこと言わなきゃ」って。でもそこでいきなり「この商品どう思いますか?」って聞いても、当たり障りない答えばかりになる。

だから私は「来てくれて本当にありがとう」「あなたの意見がすごく大事なんです」っていう気持ちを伝える。お姫様扱いはやりすぎだけど、対等よりはちょっとリスペクトを込めて接する。それが「令嬢に接するようなインタビュー」、令嬢インタビューなんです。

カズ
なるほど!確かにそうですよね。普通にインタビューしたら絶対いいことしか言わないですもんね。

夏子
そうそう。だから相手を盛り上げたり「自分の意見をすごく大切にしてもらえてる」と感じてもらうことが大事。そうするとどんどん喋ってくれる。演出や場づくりも全部含めて、令嬢に接するような気持ちでやってましたね。
私は取材の時、よくある「部屋で待ち構えて質問する」スタイルは取らなかったんです。エレベーターのところからお出迎えして、移動の間にも話しかける。あの密室ってすごく緊張感あるじゃないですか。

そのとき、ちらっと見えたイヤリングやバッグ、「あ、そのスイーツ私も好き!」とか。そういう共通項から話を広げていくんです。ファッションや小物って、その人の好みや今の気分が表れるから、解像度が一気に上がるんですよ。

「そのネイルすごく綺麗ですね。どこのメーカーなんですか?」って聞いたり、春から夏にかけてサンダルを履いていたら「足元おしゃれですね」って話したり。自分が知りたい!って素直に伝えると、相手も嬉しくなってどんどん話してくれる。これはアンケートでは絶対に分からない部分ですね。

カズさん
いや、本当にそうですね。デザイナーさんやライターさんにも響く話だと思います。この続きはぜひ10/10(金)開催のセミナーでですね!

【女性に“売れる”とは?】知りたい方、必見!

女性に響く言葉・デザイン・体験の作り方を、第一線のプロが徹底解説。
セールスマーケティングの谷本理恵子さん、デザイナーの詩音さんと一緒に、「売れる仕組み」を実例ベースで深掘りします。

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